
パパ・ママ1歳7か月、まだ手づかみ食べ。
スプーンは、あきらめちゃったみたい…
少し前までは、スプーンやフォークに興味を持って、使おうとしていたのに。
刺したり、すくったりを手伝っても、自分ひとりになると、うまくいかなくてイライラ。
そのまま、やめてしまう…。
好きな物は、早く食べたくて、手っとり早い手づかみ。
ヨーグルトのように、手では食べられない物だけ、スプーン。
同じ年ごろのお友達は、フォークも、バナナやぶどうの皮むきも上手なのに。
「根気よく、練習させるべき?」
「それとも、時期がきたら、自然に興味が出てくる?」
そんなふうに、悩みますよね。
でも、実は。
1歳7か月の手づかみ食べは、遅くありません。
いまの好きなものをスプーンですくって練習しているのは、順調です。



1歳7か月は、遅くない。
いまのやり方、大正解です。
管理栄養士として、300人以上の子どもたちの食べる時間を見てきました。
この記事では、手づかみからスプーンへ移る、いちばんのポイントをお伝えしますね。
- 1歳7か月で手づかみ食べは、遅くない。(1歳半は、すくったり、こぼさず食べたりが、下手で当たり前)
- 手づかみからスプーンへ移る、いちばんのポイントは「一口量をかじり取れるか」(安全のため。そして、奥歯で大人と同じように食べる第一歩)
- 食事以外のシーンでも、スプーンやフォークに役立つ遊びの紹介。
- 手づかみは「卒業」ではなく、食具と「並行」。実は3歳になっても手づかみで食べてる。
1歳7か月の手づかみ食べは、遅くありません



同じように悩む方は多いですが、スプーンを使い始めていることに、
「よくぞ渡してくれました!」とお伝えしたいくらいです。
1歳半は、体の発達を考えても、こぼさずに食べることも、
スプーンを使いこなすことも、まだまだ難しい時期です。
そして、心も「できる」「できない」に敏感になってくる頃。
うまくいかないと、「できないんだ〜……」とあきらめてしまう子もいれば、
「手伝ってー!」と助けを求める子、スプーンを投げてしまう子もいます。
反応は、本当にさまざまです。
だから、焦らなくても大丈夫。



今はまだ、練習の途中です。安心してくださいね。
手づかみからスプーンへ。移行するときの注目ポイント


手づかみ食べからスプーンへ移るとき、ひとつ注目してほしいことがあります。
それは、手づかみ食べで、一口量をかじり取れているかということです。
なぜ「一口量」が大事なの?
一口量を自分で調整することは、安全に食べるためにも、
これから奥歯を使って食べていくためにも、大切な経験になります。
- 安全に食べるために。
自分の口に合った量を取り込む経験は、食べ物を口に入れすぎないための力につながります。 - 奥歯を使って食べるために。
前歯でかじり取る経験は、食べ物を口の中に取り込み、奥歯で噛んでいくための第一歩です。
スプーンを使い始めたからといって、手づかみ食べを急いで卒業する必要はありません。
まずは手づかみ食べの中で、自分に合った一口量を覚えていくことを大切にしたい時期でもあります。
かじり取りの練習には、さつまいもスティックがおすすめ
手づかみ食べには、大切な経験が2つあります。
1つ目が、手で食べ物をつかんで口に運ぶ経験。
食べ物との距離をつかんだり、手の動きを調整したりする力が育っていきます。
こうした経験は、スプーンで食べ物を口に運ぶときに役立ちます。
2つ目が、食べ物を前歯でかじり取る経験です。
ひと口大に切った食べ物を口に運ぶだけでなく、
自分でかじり取ることで、一口量を調整しながら食べる経験にもつながります。
スプーンで一口量をたべるときの土台となります。



どんな食材がいいの?
時間の都合もあって、スグできるものがいいんだけど・・・。



幅1cmくらい、長さ4〜6cmほどのスティック状の
野菜がおすすめです。
手で握りやすく、前歯でかじり取りやすい形です。
茹でる硬さは、親指と人差し指で潰れるくらいが目安です。
そこでおすすめなのが、さつまいもスティックです。


ほかにも、かじり取りの練習になるメニューを紹介しています。
かじり取る動きは、少しずつ身についていくものです。
「なかなかかじり取ってくれない」「指を口の奥まで入れてしまう」と気になる方は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
スプーンをあきらめてしまう……練習させる?待つ?


1歳半〜1歳7か月ごろは、スプーンを使い始めていても、
思うようにすくえなかったり、口まで運べなかったりする時期です。
うまくいかずにイライラして、途中でやめてしまうこともあります。
手づかみ食べに戻ったり、大人に食べさせてもらったりしながら、
一方で、スプーンを使う機会も残しておく。
そんな温度感でいいのだと思っています。
- スプーンを食卓に用意しておく。
- 大人が使う姿を見せる。
- 好きなものをスプーンですくう。
道具も、環境のひとつです。
握りやすいスプーンや、縁が高くて動かない、
すくいやすい器を選ぶだけで、「できた!」が増える子もいます。
スプーンやお皿のことは、こちらの記事でもくわしく紹介しています。
食事以外でも、スプーンにつながる遊びがあります
ごはんの時間だけが、スプーンの練習ではありません。
スプーンを使うには、手や指を動かす力や、目で見ながら手を動かす力も大切です。
こうした力は、毎日の遊びの中でも育っていきます。
そんな遊びを、いくつか紹介しますね。
指先を使う遊び|積み木・粘土・紐通し


まずは、指先をたくさん使う遊びです。
- 積み木
- 粘土
- シール貼り・マグネット遊び
- ひも通し
小さな部品やひも、磁石などは誤飲の危険があるため、現場でも、遊ぶときは大人がそばで見守っています。
私がよく参考にしているのが、『心と体がのびのび育つ 0〜2歳児のあそび図鑑』です。
発達の段階ごとに取り入れたい遊びが、ほっこりしたイラストで紹介されています。
\今日からできる、親子あそび/
たとえば、
- 新聞ビリビリ:手先の細かい動きや、目で見ながら手を動かす力(目と手の協調運動)を育てる遊び
- 蓋をくるくる:手首をひねる遊び。スプーンですくうときの、手首の返しにつながります
ほかにも、「並べて・並べて」「洗濯バサミつまみ」など、
今日からできて、親子で楽しめる遊びがたくさん載っています。



保育士の先生の服が、洗濯バサミだらけ!
子どもたちが、ひとつずつつけていったそうです(笑)
おままごと遊び


また、おままごとでスプーンを使って遊ぶこともおすすめします。
食べ物をすくって、お皿に盛りつけたり、人形に食べさせたり。
「食べる練習をしよう!」と頑張らなくても大丈夫。
遊びの中で手を動かしたり、スプーンに触れたりする経験も、
自分で食べることへの興味につながるきっかけになります。
おままごと遊びについては、こちらの記事でも紹介しています。
おもちゃ選びに迷ったら
「どんなおもちゃを選んだらいいの?」と迷うこともありますよね。
私も職場の心理士さんと、「おもちゃ選びって難しいよね」と話したことがあります。
そんなときは、おもちゃのサブスクを利用する方法もあります。
たとえばCha Cha Chaは、知育玩具を定期的に届けてもらえるサービスです。



おもちゃを選びに迷うことがあるなら、
選択肢のひとつとして検討してみてもいいかもしれません。
\月齢にあった、おもちゃが届く/
手づかみ食べは「卒業」ではなく、スプーンと並行して


3歳でも、こぼすし、手で食べる。それで大丈夫
実は、現場の3歳の子も、こぼしたり、「手伝って〜」と言ってきたりします。
苦手な煮物なんかは、特に(笑)。
きゅうりの酢の物のようにペラペラしてつかみにくいものは、気づいたら手でパクパク食べています。
「もっと上手に。もっともっと。」と思う気持ちは、私にもあります。
でも以前、心理士さんに「おいしく、楽しく、がっついて食べている。一生懸命食べている姿っていいよね」と言われて、ハッとしました。
上手に、きれいに食べることは、少しずつ身についていくもの。
今は、自分で食べようとする姿そのものが、大切なことです。



そして、「もっと、もっと」と思わなくていいのは、
大人も同じですよ。
スティックを切って、茹でて、ふだんのごはんも作って。毎日となると、本当に大変ですよね。
ただ、できたら、この時期はかじり取れる食材を1品は入れてほしいなと思います。
ひとりで食べるようになったときに困らないための、大切な練習になるからです。
でも、あれも、これも用意するのは大変だと思うので、
ほかのおかずは宅配に任せて、かじり取りの1品だけ用意する。
そんな使い方を、私はおすすめしています。



私が比べた中では、モグモは、材料や栄養、年齢に合った固さや大きさまで考えられていて、
安心して使える冷凍幼児食宅配サービスです。
\しんどい日の、お守りに/
ほかの大手2社との違いは、管理栄養士の目線で比べたこちらの記事にまとめています。
まとめ|1歳7か月の手づかみ食べは、遅くない
1歳7か月ごろ、まだ手づかみ食べが中心でも、焦らなくて大丈夫です。
- 手づかみ食べからスプーンへ移るときは、一口量をかじり取れているかにも注目する
- スプーンがうまく使えないときは、手伝いながら少しずつ練習する
- 手づかみ食べは卒業するのではなく、スプーンと並行して続けていく
周りの子の食べる様子を眺めていると「まだ手づかみ……」と思う日があるかもしれません。
でも、それは遅れているということではなく、
今できる方法で食べる経験を積んでいる途中なのかもしれません。
うまくいかない日は、手伝っても大丈夫。
手づかみで食べる日があっても大丈夫。
その子のペースで、少しずつ進んでいます。
きっと、できることがひとつずつ増えていきますよ。
参考文献
① 向井美恵『お母さんの疑問にこたえる 乳幼児の食べる機能の気づきと支援』ぶどう社(p.82〜84、87〜89)
② 山口平八・清水フサ子『子どもの「手づかみ食べ」はなぜ良いのか?』IDP新書(p.129)
③ 『離乳食・幼児食指導Q&A』(口育のQ&A)Q27(p.58)
④ 日本歯科医学会「小児の口腔機能発達評価マニュアル」(2018年)
⑤ 波多野名奈 監修『心と体がのびのび育つ 0〜2歳児のあそび図鑑』池田書店


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