
「スプーンを噛むのはどうして?」「投げるのはダメ?」「スプーンの選び方は?」
1〜2歳の食事の時間は、「練習中」がいっぱい。
ただ、子どもの食事がうまく進まないと、
介助している側のやさしい気持ちがどこかへいってしまうこともありますよね。
実は、「うまくできない」背景には、発達の段階が関係していることがあります。
「どうして?」がわかると、今の姿も「成長の途中」として見守れる心の余裕がうまれます。
今回は、保護者の方からよく寄せられる質問をもとに、発達の視点から解説します。
1〜2歳の困りごと5選

質問1. スプーンを噛むのはなぜ?やめさせたほうがいい?
「噛む」は発達のサイン。繰り返し伝えていこう。
スプーンを噛むのは、一見いたずらのようですが、口の感覚(口腔感覚)の発達途中にあるからです。
1〜2歳ごろは奥歯が生えはじめ、噛む感覚を確かめたい時期。
冷たいスプーンの感触や硬さを通して、「口の中ってこうなってるんだ」と学んでいます。
つい「ダメ!」「噛まないで!」と言いたくなりますが、
その反応が「楽しい」と感じてしまう子もいます。
私は、噛んでるときに「離してね」と、伝え、
噛まずに食べられたときに「おいしいね」と伝えるようにしています。
「スプーンは食べるものだよ」と根気よく伝えながら、
かぼちゃソテーやさつまいもスティックなど、
噛みたい欲求を満たす食材を取り入れるのもおすすめです。
質問2. フォークやスプーンを投げるのはわがまま?

「投げる」は実験と気持ちの表現。
フォークやスプーンを投げるのは、「困らせよう」という意図よりも、力加減や物の動きを学ぶ発達的な行動です。
1歳前後の子どもは、「ものが落ちる」「投げたらどうなる?」をくり返し確かめる時期です。
まるで「重力の研究者」(笑)
食事に対しての、集中が切れた・お腹が満たされた頃合いかもしれません。
そんなときは「もうおしまいにしようか?」と気持ちを代弁してあげると落ち着くこともあります。
また、スプーンは「投げるものではない」ということを、繰り返し伝えることも必要です。
また、2歳ごろになると、「言いたいのに伝わらないもどかしさ」から物に当たることもあります。
まずは気持ちを受け止め、「~したかったね」と代弁したうえで、「スプーンは投げないでね」と穏やかに伝えることが大切です。
質問3. スプーンの操作がぎこちない。どう練習したらいい?

手のひら全体を使う感覚を育てよう
スプーンやフォークを強く握りすぎたり、すぐ落としてしまうのは、
手のひら(掌)の感覚がまだ発達途中であることが多いです。
手のひらには「触覚」「圧覚」「温度」などのセンサーが集まり、ものを「包むように持つ」ときに脳へたくさんの情報を送ります。
けれど、指先だけで握る癖があると、どのくらい力を入れたらいいか分かりにくくなります。
こうした経験が、スプーンを安定して扱うための準備になります。
質問4. 左右の手をコロコロ変えるけど大丈夫?
1〜2歳の時期は、利き手がまだ定まっていない発達段階です。
どちらの手も使いながら、「この手のほうがやりやすい」と確かめている状態。
左右を変えること自体に問題はありません。
「右で持ってね」と矯正するより、
「こっちのほうがすくいやすいね」と感覚的な気づきを促す方が自然です。
両手を自由に使えるようになることは、発達上の大きなプラス。
焦らずに見守る姿勢が、子どもの自信を支えます。
質問5. どんなタイミングでスプーン練習を始めたらいい?
スプーン練習を始める目安は、1歳前後〜「自分でやりたい」気持ちが出てきたころ。
最初は大人が食べさせ、次に一緒に持ち、やがて一人で食べる。
この3ステップが基本の流れです。
大切なのは、「完璧にできるようにする」より、食べたい気持ちを尊重すること。
食事中にスプーンへ手を伸ばす、興味を示すなどのサインが出たら、練習のチャンスです。
子どものペースで進めることが、結果的に一番の近道になります。
おすすめのスプーンと選び方のポイント
スプーンを持つ小さな手は、ぎこちない腕と手首で、やっとの思いで口に運んでいます。
「わ〜!できたね!」「おいしいね!」と喜び合える瞬間こそが、
子どもにとっての「おいしい」や「食べるのがたのしい」につながっていきます。

実は上達の秘訣は、遊びや生活の中で、自然に使い方を覚えていくこと。
そのうえで、発達段階に合わせてスプーンを選ぶことが、
「できた!」を増やすサポートになります。
選び方のポイント3つ
- 握りやすさ(柄の太さ・長さ)
- まだ手首や指の動きが未熟な時期は、短めで太めの柄が◎。
- 口幅にあったスプーンヘッド
- スプーンの先は、子どもの口幅にちょうど収まるサイズを。
- ヘッドの深さ(すくいやすく、こぼれにくい)
- 深すぎると食べ物が出にくく、浅すぎるとすぐ落ちます
- 1〜2歳には、浅め〜中くらいの深さで、舌の上にのるくらいがベスト。
はじめてのスプーン選びで迷ったらこれ。

こんな会社が作っています。
「おぎそ」は、子どもにとって使いやすく、「自分でできた!」の笑顔が見られる食器づくりを続けてきたメーカーです。
その想いがつまった「おぎそのスプーン」は、子どもの「使いやすい」に寄り添った設計になっています。
口に合う形状とほどよい深さで、すくいやすく、食べやすいのが特長です。
また、発達段階に合わせて作られているため、お箸への移行もスムーズに支える安心の一本。
値段はやや高めですが、丈夫なステンレス製で長く使えるため、結果的にコスパの高いスプーンです。
まとめ
スプーンやフォークの練習がうまくいかないとき、
もしかすると「正しい持ち方」を教える前に、準備が必要なことがあるかもしれません。
発達の流れをちょっと知っておくだけで、
「どうしてできないのか」「どんなふうに関わればいいのか」が、少しずつ見えてきます。
「できない」から「できた」!の過程を一緒に歩む大人のあたたかい見守りは、
必ず子どもの「食べる力」につながっていきます。



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